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アパート建築資金のための借入れがある相続①

こんにちは。弁護士の武内優宏です。

最近、相続対策にアパートを建てないかという営業が流行っているそうです。
相続対策でアパートを建てた方の遺産分割で何が怖いかというと、借金は相続人の合意で分割できないことです。

例えば、アパートを経営していた父親が亡くなったとします。母親はすでに亡くなっていて、相続人は子供3人です。
長男は、アパートの管理に関わっていたので、アパートと、父親がアパート建設資金として銀行から借入した借金を相続しました。次男と三男は借金を相続しない代わりに、父親の預貯金を500万円ずつ相続することとしました。
兄弟は、この相続内容を、遺産分割協議書に明記しました。
そして、3年後、長男はアパート経営に失敗し、銀行への支払いができなくなりました。

さて、このような場合、次男と三男は銀行に対して借金を支払う必要があるのでしょうか?
長男はアパートと借金を相続し、次男と三男はそれを考慮して、相続財産を少なくしました。それについては、遺産分割書も作成しています。
一般的には、長男がアパートと借金を継いだのだから他の相続人が借金を支払う必要がないと考えると思います。

しかしながら、答えは、「長男同様、次男、三男も借金を支払う」です。

理由については、次回からお話ししていきます。

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