遺言は勝手に開封しちゃダメ? ~検認について①
- 2016.03.14|遺言
親が亡くなり、引き出しから表に「遺言」と書いてある封筒が出てきました。
封筒には封緘がされています。
すぐに封を開けて、中を見てみたいですよね。
それが通常だと思います。
しかし、封を開けて見てはいけません。
勝手に封を開けると5万円以下の過料に処せられます。
なぜかというと民法に、封をされた遺言は、家庭裁判所で開けないといけないという条文があるからです(民法1005条)。
この裁判所で遺言を確認する手続を検認といいます。
検認は、遺言の有効性ではなく、遺言の形状や内容を確認する手続です。
検認をしていない自筆証書遺言は、原則として執行をすることができません。
銀行手続や登記の際には、検認していることを示す文書がないと執行をさせてもらえないからです。
ですので、自筆証書遺言を発見した人は、まず家庭裁判所に検認を申し立てるという作業から始める必要があるのです。