遺言と遺書の違い
- 2011.10.10|遺言
こんにちは、弁護士の武内優宏です。
今回は「遺書」と「遺言」の違いについて。
相談者に遺言を書いた方が良いですよと勧めると、「まだまだ元気だから大丈夫です」と断れるケースが多くあります。詳しく聞いていくと、多くの方は、「遺言」と「遺書」の違いについて混同しているみたいです。
そもそも「遺言」という文字には「遺書」という意味と法的な書面としての「遺言(いごん)」との2つの意味があります。それでは、混同してしまうのも無理はないですよね。
「遺書」は、死に際に思っていることを残すための文書ですし、「遺言」は、自分の財産関係等についての処分を行う法的な文書ですので、中身は全く異なります。
逆に「遺言」は、法的文書なので、判断能力が減退したあとに書いても無効になってしまう可能性もあります。遺言は、元気なうちじゃないと書けないんです。
このように、「遺書」は死に際に書くもので、「遺言」は元気なうちに書いておくものなのです。
法律用語は難しいですね。